かんべの里の二十四節気七十二候
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1234工芸館入り口付近 (2018 年 3 月 20 日撮影 _ 写真 1)オオイヌノフグリ(写真 2)ピンク系のツバキ(写真 3)唐子咲きのツバキ(写真 4)09【けいちつ】【けいちつ】3月上旬ごろ、工芸館入り口付近を通ると甘く濃厚な香りが漂ってきます。それは春の訪れを感じさせるジンチョウゲの香りです。それもそのはず、ジンチョウゲは漢字で「沈丁花」と書き、沈香と丁子の香りを合わせもっているという意味です。沈香は高級な線香となり、丁子は香辛料として肉料理に使われます。 花には花弁はなく、萼は肉質の筒型で先が4裂して広がり花弁のように見えます。3月5日頃(旧 暦2月6日頃 )3月5日頃( 旧 暦2月6日頃)草野心平の詩「春のうた」に「ケルルンクック ほっいぬのふぐりがさいている」とあります。この詩は、冬の間、土の中で眠っていたかえるが、はじめて地上に出てきて見た光景をうたったものです。まさに啓蟄のうたです。「イヌノフグリ」とはこの果実が「犬の睾丸」に似ているからつけられた名前です。それはそれとして、花は青い星のように輝いて見えます。〔末候〕ツバキ 色とりどり〔末候〕ツバキ 色とりどりツバキ(椿)は、「春の木」と書きます。民話館の駐車場付近には何種類ものツバキがあり、立春の頃からさまざまな色、形の椿が次々に咲いていきます。土の中の虫が動き出すころすころ〔初候〕ジンチョウゲ 香ばし〔初候〕ジンチョウゲ 香ばし〔次候〕イヌノフグリ 青く光る〔次候〕イヌノフグリ 青く光る啓蟄啓蟄 陽気に陽気に誘われ、土の中の虫が動き出

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