民話の部屋
TOP > 民話館 > 民話の部屋 > 正月の神さん(歳事歌)

民話の部屋

戻る

正月の神さん(歳事歌)

※画面をクリックすると再生します

お知らせ

 この「館長の部屋」での昔話は、本館で製作し販売している『島根のわらべ歌CD』の元歌を紹介することにしました。CDでは県立松江東高校合唱部、松江市立城北小学校児童、松江市立大庭幼稚園園児によってうたわれたものが入ってますが、元歌は収録していませんので、それを紹介することにしたものです。歌い手がちょっと忘れかけたのを、家族の方が側で教えているところも出ていて微笑ましいところなども味わってください。
 今回のCDでは城北小学校三年生の児童がうたってくれています。よろしかったら『島根のわらべ歌CD』の実物をご購入の上お聴きください。

CD紹介ページはこちら>>


歌詞

伝承者・松江市島根町多古 小川シナさん・明治32年生・昭和59年7月収録

正月の神(かん)さん どこまでござった
大橋の下(した)まで 破魔弓(はまゆみ)を腰に挿いて
羽子板を杖にして えーいえとごっざった


解説

 正月が近づくと子どもたちは、正月を擬人化したようなこのような歌をうたって、来るのを歓迎した。全国各地にこの類の歌は存在している。少し紹介しよう。

 鳥取市用瀬町鹿子では、

正月さんはどーこ どこ
万燈山の裾の方 白い箸にバボを挿いて
食いきり 食いきり 今日ござる(小林もよさん・明治30年生)

 米子市大谷町では、

正月つぁん 正月つぁん どこまでござった
勝田(かんだ)の山までござった 山百合 杖について 羽子板 腰にさし
栗の木箸に団子挿して かぁぶり かぁぶり ござった(船越容子さん・昭和3年生)

 もうすぐそこまで正月はやって来ている。自分たちの住むところへもすぐに来るのだ。そのような弾む心がこの歌からはうかがえる。しかも、その正月さんは、正月の象徴である土産を持って来てくれるのである。松江市島根町では破魔弓や羽子板を持って、また、鳥取市用瀬町では白い箸にバボ、すなわち餅を挿し、米子市大谷町では山百合の杖をつき、羽子板や栗の木箸に挿した団子を持って来てくれるのである。
 それではこれらの土産を持ってきてくれる「正月さん」とは何者であろうか。それはいうまでもなく、季節ごとに姿を変えてやって来、わたしたちが正しい生活を行っているかを、点検し、心正しいものが困っていれば幸せを授け、怠け者がいればそれを戒めるために来る祖霊、すなわち先祖の神なのである。


使い方

  1. 画面をクリックすると再生します。
  2. 途中で停止したくなった場合は、プレイヤーをクリックするか左下の停止ボタンをクリックすると停止します。
    再開する場合は、再度プレイヤーをクリックするか左下の再生ボタンをクリックします。
  3. 音量を調節したい場合は、プレイヤー左下の音量バーをクリックします。
  4. 画面を大きくして再生したい場合は、プレイヤーの右下にある□をクリックします。

戻る